さくら、見納め。

4月半ばの週末は、名残惜しさのあまり、
そろそろ見納めの、散りはじめの桜をながめに、
かんたんなお弁当を持って、近場の公園をあちらこちらへと出かけてきました。

のんびりと、桜の木の下でお弁当を広げているときは、
まさかその数日後に、熊本で大地震があるなんて想像もしなかったことです。
いまだ余震はつづき、連日報道される惨状は目を覆うばかりですが、
どうか、これ以上被害が拡大しないことを祈るばかりです...。

東日本大震災の記憶が、なお生々しく残る私たちにとって、
こうしていまを、何事もなく穏やかに暮らしていけることは
感謝のひとことに尽き、また奇跡のようなものだと思っています。
この地震で被害に遭われましたたくさんの皆様に、心よりお見舞い申し上げます。




見納めの染井吉野


...そんな、四月の週末を振り返りながら、
見納めの美しいさくらとともに、綴っていきたいと思います。

絶好のお花見日和から数日たったこの週末。
この季節特有の強風に煽られて、さすがに染井吉野は大方散りはじめ、
見頃を過ぎていたものの、水面にうつる様子はしっとりと美しく...。
まさに花曇りの空模様でしたが、グレーの空にも淡い花びらは綺麗に映えます。







染井吉野は見納めでしたが、
しだれ桜はいまがちょうど見頃を迎えていました。
染井吉野よりも、僅かに発色のよいピンク色の花びらが可憐で、
垂れさがる様子はかんざしのように素敵です。



お茶に花びらが舞い落ちて



そうそう、この日もしっかりお弁当を用意して。
前回はワインに似合うお料理でメニューを揃えたので、
今回はお重に詰めて、お花見らしい和の雰囲気に仕上げてみました。

風が吹くたびに、勢いよく花びらが舞い、
お弁当の上にも、お茶のなかにも、容赦なく散りおちてきます。
それもまた、お花見の風情ですね。
...時折、小さな毛虫も降ってくるのはご愛嬌。笑




ぐりも一緒に


ぐりも、今年はずいぶん桜の花を堪能したように思います。
連れて行ってあげられる場所には、できるだけ一緒に行って
桜の木の下で、のんびりとした贅沢な時間を過ごしました。








さてさて、我が家の近くの公園では、
この頃から、一葉などの八重桜が見頃を迎えます。

染井吉野が散ってしまい、ちょっぴりしんみりとしているところに、
華やかな大輪のぽんぽん桜がほころびはじめると、
ふたたび気持ちがぱあっと明るくなるようです。







こちらの公園は、一葉、白妙、関山、普賢象などなど...、
さまざまな品種の八重桜が植えられ、愉しむことができますが、
とりわけ、ふんわりとした淡いピンクの一葉の並木道は、夢のようにきれいです。

濃いピンク色の品種の八重桜をつかうと、桜の塩漬けが作れるので
今年は、裏山の八重桜で、自家製の桜の塩漬けにも初挑戦しました。
そんなお話は、またいつかそのうち...。





今年も美しい桜を無事にながめることができたことは幸せです。
誰にとっても平穏な日々が、一刻も早く訪れますように...






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