はじめての栗ひろい

いい栗はないかと、下を向いて探索中


父の知人で、およそ9haという、何とも広大な栗林を所有している方がいらして、
この三連休の最終日、またもや家族で、栗拾いに出かけてきました。
私にとっては、人生初めての栗拾い。
栗って、いったいどうやって収穫するものやら...
イガにさわったら痛いだろうということで、ゴム製の頑丈な軍手だけは用意したものの
あとの知識は何も持ち合わせていないままの現地入りです。


どこまでもつづく栗林　/　イガの中の三兄弟　/　ふつうに落ちてるんです


いまの時期、栗林はこんな感じです。
地面にはイガが、そして、ころんとした美しい栗が、いくらでも落ちています。
上の写真...、まるで、拾いあつめた栗を並べたように見えますが、
いえいえ、こんなふうに、ふつうに落ちて、ころがっているんです。
イガごと、ぽとりと落ちたものもあれば、
木のうえのイガから、栗の実だけがぽとりと落ちたものも。
そして、拾うそばから、ぽとん、ぽとんと、音をたてて落ちてくるのです。

栗林には、栗の木が、何列にもなって、まっすぐに延々植えてあるので、
その列に沿って、順番に拾い集めていきます。
実をとりだして、からになったイガは、ひとところに集めて積んでおきます。

まだ落ちていないイガから、真新しい栗をみつける喜び　/　艶やかな栗の実　/　痛っ


イガのなかには、通常3個くらいの栗の実が入っていますが、
これが1個しか入っていなかったりすると、実が大きくて贅沢です(笑)
私は「ひとりっこの栗」などと勝手に呼んで、そんなのばかり探していました。

栗といったら、スーパーなどでネットなどに入って売られているものを想像しますが、
こちらの栗は大きさも艶感もぜんぜん違います。
それでも、今年の夏の異常な猛暑、そして水不足の影響をもろに受け、
栗は、例年よりもずいぶん小さくなってしまったそうで、
栗農家の方は、ずいぶん残念そうにしていらっしゃいました。

とくに選りすぐりの栗は、こっそり隠して(笑)　 / 　農家の方にポカリをいただき、休憩


繁忙期には、栗拾いのアルバイトさんもやってきて、朝から栗を集めるそうですが、
アルバイトさんのお仕事が、1日だいたい3時間くらいだそうです。
はじめは「へぇ」などと聞いていたのですが、いやいや3時間はキツいです!
ちょうど、この日がまた、夏日のような暑さだったので、
大汗をかきながら、しゃがみこんで作業をしていたので、腰が...。
私など、ちょっと拾っては休憩、をくりかえしていたのにもかかわらず、
ものの1時間くらいで、疲労困憊。情けなや。
余談ですが、翌日の筋肉痛は大変なものでした。お尻が痛い...。

きょうの収穫　/　4Lサイズの栗


それでも、これがきょうの収穫ですよ。
たくさん拾ったでしょう？全部で50kgくらい拾いました。

きょう、こちらで拾った栗は“石鎚”と“筑波”という品種。
そして、なんと、ほんのわずかですが“利平栗”も拾いました。
(正しくは、拾っていただきました)
ご存知でしょうか、利平栗。あの、高級な栗ですね。
利平栗のモンブラン...なーんていったら、ぽんと値段が跳ね上がっちゃうような、
あの利平栗です。しつこく連呼しちゃった(笑)
この利平栗は、なかなか育たず、実も多くつかないため、市価が上がるのだそう。
色が、黒褐色で渋く、ころんとまあるい形をしています。
拾いあつめて、10粒くらいいただいたので、これだけ別に茹でて、
心の中で正座をし、衿を正して、おいしくいただきました。

ちなみに、私が手のひらにのせているのは、4L、という特大サイズの栗です。
こちらの農家で、目下開発中の品種だそうで、認可がおりれば名付けできるのだとか。
ボリューミイですね。こちらもいただくのが愉しみです。

人生初の栗ひろいは、とても愉しいものでした。
収穫したなかから、選りすぐりの栗をたくさんいただいたので、
これから毎晩、栗の皮を剥き、さまざまなお料理やお菓子に変身予定です。
...やっぱり、まずはモンブランかなぁ。