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秋晴れの、気持ちのよい平日。 陶器の産地として有名な栃木県は益子まで、家族でドライブに出かけました。 ...じつは私、20代の頃、かれこれ6年くらいでしょうか、 陶芸を志していた時期があったのです。 当時、銚子の有名な師匠のもとまで、月に2〜3度、 特急しおさい号に乗って習いに出かけていました。 陶芸は、土練り3年...とか云われますが、実に難しくて、 傍で見ていると、いとも簡単そうに回しているろくろも、最初は思うようにいかず、 ろくろの台の真ん中に土を置くことさえ難しかった...というのを覚えています。 初めてじょうずに湯のみが焼けたときは、嬉しくて、 帰りの空いた車内で、新聞紙に包んだ湯のみをゴソゴソと取り出しては、 ためつすがめつ眺めていた...という記憶があります(笑) まぁ、私の陶芸話はともかく、そんなわけで、器が好きで、 当時はよく、益子や笠間などの身近な産地には、よく出かけていたものです。 いまの仕事が忙しくなってからは、すっかり足が遠のいてしまい、 今回、15年ぶりくらいの益子探訪...というわけです。 最近も、何度か「うつわ」にまつわるイラストの仕事をさせていただく機会があり、 そのたびに、産地の情報が入ってくるのですが、益子の変貌ぶりには驚くばかり。 ずいぶんお洒落な雰囲気になったのですね。 オーガニックな食材をつかった素敵なカフェも、たくさんできている様子で、 行ってみたいお店がいくつもあって、迷ってしまうほど。 どのお店も、素材と器にこだわっているのが特徴的。 なかでも、ものすごく心が揺さぶられたのが、今回お昼ごはんをいただいた 「starnet」というお店です。 益子駅からは、歩くと30分ほどの、須田ヶ池のほど近くで、 器のギャラリーやショップをはじめ、レストランやホールも併設されています。 早めに家を出たつもりでも、益子に到着する頃には、お昼をとっくにまわり、 器さがしよりも、まずさきに腹ごしらえ...というわけで、 こちらのスターネットに併設されている「山の食堂」へむかいました。 地図を見ながら、ゆっくりと車を走らせたつもりですが、…行き過ぎました。 もう一度、来た道を戻ってみると、車が入るのにギリギリくらいの、とても細い坂道があり、 ちいさな白い看板が立っているのを発見。...冬場は大変そうな場所です。 それでも、この坂を上るとどうなっているのかな、と思うとワクワクします。 「山の食堂」に入ると、いちばん奥まった席に案内していただきました。 大きなガラス窓からは、外の自然が一望できて解放的です。 ゆったりとした空間に、ほどよく、木のあたたかみのある古い家具が配置され、 凛とし、そして静かに、ゆっくりと時間が流れていくような雰囲気です。 きょうのお昼の献立は、コースが3種類。 豆と雑穀と鶏ミンチのステーキ 平飼い赤鶏のとろとろオムレツ 無農薬大豆のとうふステーキ ...の、3種類です。 それらいずれかを主菜としたワンプレートディッシュと、スープとサラダ、 自家製アイスクリームと、かきねごし茶がつきます。 お肉はほとんどつかわれていず、こちらで採れた無農薬野菜や有機の卵など、 からだに優しい食材ばかりですが、想像以上にボリューミイです。 プレートに添えられているものは... 茄子とカブのマリネ、ポテトサラダ、大豆のフリッター、モロヘイヤの素揚げ、 そして、天然酵母のパンまたは、いろいろ米入り五分づきご飯...などなど。 野菜や雑穀だけで、ここまでバリエーションが出せることに、感激。 とくに、大豆のフリッターがおいしかった! (写真奥)これは絶対に作りたいなぁ。 器探しの旅に来たはずが、腹ぺこにはかえられず、 まずは、おなかをみたすところから始まった益子の旅ですが、 こんな素敵なお店にめぐりあえて、幸先がよさそうです! 「山の食堂」では、お料理に実際に使用している自家栽培の野菜や、 天然酵母のパン、クッキーやお煎餅などのお菓子も買うことができます。 そして、こちらの食堂だけでなく、山を下ったところのスターネットのショップでは、 調味料や、作家ものの器などなど...も買うことができるので、そちらももちろん物色。 スターネットは、とっても広い敷地のなかに、いろいろな建物があり、 そのひとつひとつを愉しむことができるので、一箇所でずいぶん堪能できてしまいます。 お散歩道を下って行くと、田園風景がひろがり、ヤギもお出迎え。 妙に人懐っこいヤギは、柵のそばに立つと、すぐに近寄ってきます。かわいい。 思いがけず、ヤギさんに出会えたことも嬉しい、きょうの旅です。 おなかがいっぱいで、いい気分だし、もうやり残したことはないのですが、 そもそも、益子に器探しの旅に来たからには、共販センターのあたりへ戻り、 そこから器ロード(というのかどうかは不明)を歩いて、宝探しです。 ...とはいえ、平日だし、益子の陶器まつりにはまだ早いし、というわけで、 きょうの益子はずいぶんと閑散としていました。 その分、ゆっくりと器を堪能できるのはいいのですが、あの活気も欲しいところですね。 それにしても、益子のシンボルのような、このタヌキさま。巨大ですね。 私が並んでうつっているのが、巨大タヌキの左脇の瓶の下あたりに2匹並んだ 笠の黒いほうのタヌキなので、どれだけ巨大か一目瞭然(笑) ...どうでもいいけど、この写真、あまり掲載したくはなかったのですが、 益子らしさが出ないかなぁ...と思い、やむを得ず掲載しました。 なんだか、突然、ガクッとなるような気がするのは私だけなのかしら。 でも、この民藝チックなところも、また益子の魅力。 まさに、洗練されたカフェ風益子と、土の香りのする民藝風益子の、夢のコラボ。 ...なんて悪態ついてるけど、そんな民藝な味わいも、いままた新鮮な気がして、 北欧の器などとあわせて、アクセント的に使ったら素敵だなぁ... なんて思っているところです。 あの、益子焼特有の、こっくりとした飴色がいいのです。 それにしても、お店の数々も、ずいぶんと洗練されていて驚きました。 もちろん、昔ながらの伝統的な益子焼を扱うお店もありつつ、 作家ものを中心に、粉引きや、黄瀬戸の器を主に扱うお店も多く、 なかなか、見応えがありました。 断捨離したばかりで、これからは闇雲に器を増やさないように心に誓ったため、 本当に気に入ったものを、少しだけ買いました。 これから、お料理をつくるたびに、少しずつ活躍の機会を作ってあげようと、 いまから、なにを盛りつけたら似合うかな...と、妄想してはワクワクしています。 おいしいお料理にも、そして、素敵なうつわとの出逢いもあって、 とても愉しい益子の旅でした。
by mihodiary
| 2010-10-06 23:55
| お散歩、とことこ
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Comments(2)
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ronronnes at 2010-10-07 23:26
美穂さん、こんばんは。
益子にお出かけだったんですね!いいなあ~。このあいだアド街(笑)の益子特集を見て以来、いつか行きたいと思っている場所なんです。器の他にも、素敵なカフェやパン屋さん巡りもできそうだし、景色も良さそうだし、ヤギのユキちゃんにも会いたいし(勝手に命名)。楽しそうなお話を読んでいるとまたふつふつと熱意が~。 「ガクッ」となる気持ちは分かります(笑)伝統的なデザインって、垢抜けなさの塊になるか、もしくはぽーんと飛び越えて超モダンになるかどちらかですね。
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mihodiary at 2010-10-08 18:38
ronronnesさん、こんにちは!
そうなんです。久しぶりの益子でした。 アド街でやっていたとは、ぜんぜん知りませんでした。 見ておけばよかったなぁ...。残念。 そうそう、私が知ってるはずの益子には、カフェはおろか、 食べるところを探すのに、ものすごく苦労したというのに 今なんて、オーガニック系おしゃれカフェがいくつも! ついでに、おしゃれじゃないカフェもたくさんありました(笑) 今回訪れた「山の食堂」は、本当にオススメです。ぜひ! ヤギのユキちゃんは、見た目よりアグレッシブな感じでしたよ。 メェェ〜っていう感じじゃなくて、フガフガ言ってました...(笑) 最近の民藝ばやりに乗じて、宝探し気分で行ったものの、 ド民藝のなかから、掘り出しモノを見つけるのは至難の業(笑) 雑誌や料理本などで、いい雰囲気で使われてる民芸品も、 大量の垢抜けしないモノモノの中から掘り出された 奇跡の一品なのかもしれないなぁ...なーんて思ったりして。 陶器屋さんのBGMも、柏原芳恵(知ってる?)や風見慎吾だったり するところが、超シュールで脱力感炸裂という感じでした。 でもでも、そんな愛すべき益子。 ロンロンさんも、ぜひ遊びに行ってみてくださいね!
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